フロントエンドテックリード:転職前に知っておきたい全て
フロントエンドテックリード職には、開発プロセスの最前線 フロントエンド開発を牽引することが求められます。
今回は、フロントエンドテックリード職をご紹介いたします。
まずは、主な業務内容です。
フロントエンドテックリードの主な業務内容
フロントエンドテックリード職の役割
デザイン実装に向けて、設計サイドと技術サイドの間を取り持つポジションです。フロントエンド開発チームをリードして、効率性や使いやすさを考慮したスケーラブルなアプリを構築します。
単なるコードライティングには止まりません。ジュニアメンバーの指導、技術標準の設定、クロスファンクショナルコラボレーションにも携わり、自社のビジネス目標やユーザーのニーズにあったプロジェクト遂行ができるようにチームを導くことが求められます。
専門技術とリーダーシップの両方に興味があれば、やりがいが見つかるポジションです。技術戦略の策定や最先端のフロントエンド開発技術に触れ続けていきたい方は、必見ですよ。
フロントエンドテックリード職の主な業務内容
技術的リーダーシップ:
コーディング規約、ベストプラクティス、開発プロセスを定義し、フロントエンドチーム全体で遵守できるようにしていきます。フロントエンド開発プロダクト全体で技術的品質、パフォーマンス、スケーラビリティを確保することが求められます。
メンター業務とチーム開発:
ジュニアレベルからミドルレベルのメンバー指導やコードレビューを通して、チームの専門性強化を支援します。チーム内で継続学習やスキルアップの環境を作っていくのがポイントです。
クロスファンクショナルコラボレーション:
プロダクトマネージャー、UX/UIデザイナー、バックエンドエンジニアと定期的な連携をとり、フロントエンドのコンポーネントとプロダクト全体のアーキテクチャのシームレス統合を実現していきます。
プロジェクト管理:
開発タスクの優先順位、業務工数、業務負荷を管理し、プロジェクト期日の中で高いコード水準が担保できるようにチームを支援していきます。
ハンズオン開発:
業務の大半はリーダー業務になりますが、複雑な機能のコーディング、技術的課題の対応や重要なフロントエンドアーキテクチャの実装も並行して担当することになります。
技術戦略とイノベーション:
新規リリースとなったツール、フレームワーク、技術の評価・導入検討を行い、チーム全体のフロントエンド開発技術が最新のツールにアップデートできるよう支援します。
フロントエンドテックリードの募集要項
フロントエンドテックリードに必要な技術的専門スキル
JavaScript(ES6+)および React、Vue.js、Angular などの最新フレームワークの高い専門知識
TypeScript (日本語訳(非公式)はこちら)の豊富な業務利用経験
スケーラブルで保守性の高いコードベース構築が求められます。
RESTful API、GraphQL、およびフロントエンド・バックエンド統合開発の専門知識
フロントエンドアプリケーションの CI/CD パイプラインやデプロイワークフローの高い専門性
リーダーシップとプロジェクト管理能力
経験に裏打ちされたフロントエンドチームリード力またはプロジェクト管理能力
さまざまなレベルの開発者への指導・メンタースキル
優れたプロジェクト管理能力(スプリントプランニングやタスクの優先順位決定あり)
課題解決の取り組みとクリティカルシンキング
ビジネス目標に沿った技術的な意思決定スキル
ボトルネックの特定スキル、およびスケーラブルな解決策の提案スキル
語学スキル
英語スキル:日系企業か外資系企業かで大きく異なります。
日系企業の場合:日々の業務で英語を使用する機会は多くはありません。しかし、英語ができれば、製品のグローバル対応や海外のステークホルダーと協業機会など、さらなるスキルアップ経験が得られるかもしれません。
外資系企業の場合:日々の業務内外のコミュニケーションが英語ベースです。国際色に富んだステークホルダーとの連携をとりつつ、各メンバーのスキルや文化的バックグランドも考慮した立ち回りができると、リーダーとして重宝される人材になるでしょう。
フロントエンドテックリードキャリアパス設計
テックリードとしてのキャリアパス設計の主なキャリアプランの一例です。
シニアフロントエンジニア→フロントエンドテックリード→エンジニアリングマネージャー→エンジニアリングディレクター→CTO(最高技術責任者)
特定領域に関心がある場合は、以下の専門職への転向も可能です。
フロントエンドアーキテクト
プロダクトリードエンジニア
フロントエンドテックリード給与帯
テックリードなどの主な給与帯は専門技術のレベルやチームリーディング能力に応じて変動がありますが、一例をご紹介します。
ミドルレベルテクニカルリード:年収 8,000,000円〜 10,000,000円
シニアテクニカルリード:年収 10,000,000円〜 14,000,000円以上
エンタープライズ企業や大手企業の場合:年収 14,000,000円以上
※ストックオプション制度(スタートアップ企業)ボーナス支給(大企業)を除く
テックリードを通して業務で得られる成長機会
フロントエンドエンジニアとして業務で得られる成長機会は以下のポイントです。
リーダーシップスキル:
エンジニアリングマネージャー、フロントエンドエンジニアリング責任者、CTOといった、より高いリーダーシップスキルが必要となるポジションへのステップアップも狙えます。
プロダクト設計におけるさらなる決定権:
プロダクトの成功に向けてプロダクト指針の策定工程から直接携わることができるようになります。ユーザー体験設計やビジネス成長に貢献することができます。
革新的な技術のキャッチアップ:
新規リリースツールやフレームワークのチーム導入・実装を検討することができます。専門スキルセットを最先端にアップデートし続けるいい機会になります。
業界を跨いだ需要の高さ:
EC業界、フィンテック業界、ゲーム業界、SaaS企業など、さまざまな業界からの需要が高いポジションです。
フロントエンドテックリード業務上の留意点
フロントエンドテックリード業務上の留意点
フロントエンドテックリード職では、以下の4点がポイントです。
リーダー業務と個人業務の両立:
個人のコーディング業務とリーダとしてのチーム・プロジェクト管理やメンター業務の並行対応が求められます。日系企業の場合は、この傾向が顕著です。対して、外資系企業では、プロジェクト・チーム管理や社内外連携などの調整役としての役割が強くなるでしょう。
急速な技術革新:
フレームワーク、ライブラリ、ツールの更新が目覚ましい業界です。情報鮮度の高い最新動向にキャッチアップすることが求められます。
汎用性か専門性か:
日系企業や中小企業では、他のポジション業務との兼業が多くなります。ジェネラリストとしての役割が機会されます。一方で、大企業や外資系企業の場合は、スペシャリストとしてより専門性の高い業務にアサインされることになります。専門性を高め続けることが重要です。
業務連携の課題:
リード職として、技術系メンバーと非技術系メンバーの両方との連携を円滑化することが重要です。業務連携に向けて、技術的内容を非技術系関係者にも分かりやすく共有する必要があります。加えて、外資系企業の場合は、英語でのコミュニケーションスキルや担当チームのメンバーに応じた、言語文化的理解があるとよりスムーズな業務遂行に役立ちます。
フロントエンドテックリード転職希望者の方へ
フロントエンドテックリードとしてのキャリアスタートに向けて、特にオススメなポイントを整理しました。
最先端のフレームワーク:
React、Vue.jsやAngularの高い専門性を身につけるのがポイントです。また、最新ツールのリリースに常にアンテナを張っておくのがオススメです。
リーダーシップスキルの強化:
ジュニアエンジニアの指導経験やプロジェクト管理経験を積極的に積んでいきましょう。こうしたソフトスキルも専門技術スキルと劣らず重要なポイントです。
オープンソースプロジェクトへの貢献:
オープンソース貢献ができると、技術リーダーシップのアピールや業界研究・理解に対する企業からの信頼につながります。
英語スキル:
英語スキルを向上させることで、さらなるスキルアップの機会が得られます。日系企業では、プロダクトのグローバル担当や海外市場開拓の役割が得られるかもしれません。また、外資系企業や日系大企業での給与アップも狙えます。
業界関係者とのネットワーク構築:
テックミートアップ、カンファレンス、ネットワーキングイベントに参加し、業界動向やキャリアアップのチャンスを逃さないようにしてください。
フロントエンドテックリード職に関するよくあるご質問(FAQ)
1. 主な業務内容にはどんなタスクがありますか?
フロントエンドテックリード職は、品質や効率性の高いスケーラブルなアプリケーションに向けてフロントエンド開発チームを牽引するポジションです。技術標準の策定、開発者のメンター役、デザイナーやプロダクトマネージャーとの連携などを通して、フロントエンドプロジェクトデリバリーを成功に導くことがコア業務になります。
2. 一番重要なスキルは何ですか?
JavaScriptやTypeScript、またReact、Vue.js、Angularといった最新フレームワークの専門性が重要です。また、チームマネジメント能力や技術的意思決定にはリーダーシップスキルも欠かせません。状態管理、CI/CDパイプライン、フロントエンドのテストフレームワークの業務利用経験があれば、さらに重宝されるでしょう。
3. 英語スキルは必要ですか?
応募先により異なりますが、業界最新動向・ツールのアップデート、キャリアアップ(日系企業製品のグローバル化対応)、外資系転職での給与アップなど、英語ができると便利な場面があることは事実です。
企業傾向としては、国内市場向けの日系企業の場合は、日本語で業務を完結できることが多いです。一方で、外資系企業では、報連相から業務内外のコミュニケーションまでを英語で行うことになります。また一部のスタートアップ企業でも、業務に英語が求められるケースがあります。
4. 給与の目安はいくらですか?
経験・専門レベルや企業規模で変動します。
ミドルレベルテックリード:年収 8,000,000円 ~ 10,000,000円
シニアテックリード:年収 10,000,000円 ~ 14,000,000円以上
大企業やテックジャイアント(IT大手企業):年収 14,000,000円以上
※ストックオプション(スタートアップ企業)やボーナス支給(大企業)を除く
5. どんな業界で採用が盛んですか?
EC業界、フィンテック業界、ゲーム業界、B2B業界SaaS企業、メディア業界、エンターテインメント業界など、業界を跨いでのキャリア形成も可能です。特に高トラフィックサービスやユーザー中心設計プロダクトに特化した業界での需要が高い傾向にあります。
6. 未経験からフロントエンドテックリードに挑戦するにはどうすればよいですか?
以下の4点に重要なポイントを絞りました。
実務的なフロントエンド開発経験(5年以上)
React、Vue.js、Angularといった最新フレームワークスキルの習得
ジュニア開発者のメンター業務やプロジェクトマネージメントへの挑戦
ソフトスキル強化(リーダーシップスキル、コミュニケーション能力、プロジェクト管理能力など)
7. 業務での大きな課題にはどんなものがありますか?
リーダー業務と個人業務の両立:チーム管理業務と個人のコーディング業務の両方から開発に携わることが求められます。
急速な技術革新:最新ツールやフレームワーク、業界動向にキャッチアップできるようにしておきましょう。
クロスファンクショナルコミュニケーション:他部署間でのコラボレーションワークが発生します。複数の言語文化に触れるグローバルな協業場面があるかもしれません。
納期と品質の保証:納期に合わせてスケーラブルなプロダクトを設計します。品質を落とさず、納期に間に合わせることがマストです。
8. リード職になってもコーディング業務はありますか?
ございます!メンター業務やマネジメント業務も増えますが、コーディング・コードレビュー、複雑な問題の解決、技術的意思決定といった業務も兼任します。リード職となってからも、エンジニアとして変わらぬ期待が寄せられています。戦略開発と実務業務の両方を担当することになります。
9. 業務で成功するためにオススメのポイントはありますか?
説得力のある技術ポートフォリオでスケーラブルなフロントエンドプロジェクト経験をアピールしましょう。
最新フレームワークやツールへのキャッチアップを忘れないようにしてください。
メンター業務やオープンソース貢献を通じてリーダーシップを発揮しましょう。
英語スキルがあると、新たな業務経験や外資系企業での給与アップが狙えます。
テックイベントに参加して、同業者間で人脈を広げるのもオススメです。
10. フロントエンド開発チームの各ポジションには、どのような役割分けがありますか?
以下は、ポジションと期待される役割の目安です。
ジュニアフロントエンドエンジニアまたはミドルフロントエンドエンジニア:機能開発や新規ツールの習得
シニアフロントエンドエンジニア:複雑なタスク、ジュニアエンジニアのメンター業務を担当
テックリード:チーム管理、指導、技術的意思決定を担当
中小企業ではデザイナー、バックエンドエンジニア、プロダクトマネージャーとの連携や業務コラボレーションがより頻繁になります。一方で、大企業ではより専門的な業務が割り振られるでしょう。
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